7歳向け算数問題の混乱の原因は条件の曖昧さにある

イギリスの小学生(7歳)の算数の問題でネットが盛り上がっているようです↓

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7歳問題

「乗客は何人?」7歳向けの “算数の問題” に混乱する大人続出 | ロケットニュース24

↓こんな問題

電車に何人か乗っています。
最初の駅で19人が降りました。
そして17人が乗ってきました。
今、電車には63人います。
では最初から電車に乗っていたのは何人でしょうか?


和訳が間違っているという可能性もゼロではないので、ツイート主の
ルイーズ・ブロックスハム(Louise Bloxham)さんが載せていた英文も書いておくと。

There were some people on a train.
19 people get off the train at the first stop.
17 people get on the train.
Now ther are 63 people on the train.
How many people were on the train to begin with?


ほとんどの人は65人と答えるのではないでしょうか。でも、ブロックスハムさんのあげた答え(設問の答えとされたいたもの)は46人。なんで? ってことでネットが盛り上がる。

何が起きたかのかについては、みなさん共通の認識を持っているのではないでしょうか。

 状態:最初・・・65人(46人+19人)
  ↓
  ↓ アクション 19人降りる
  ↓
 状態:途中・・・46人
  ↓
  ↓ アクション 17人乗る
  ↓
 状態:最後・・・63人(46人+17人)

人々をグループ分けすると、以下の3つに分けられます。

最初に乗っている  かつ 最後に乗っている ・・・46人
最初に乗っている  かつ 最後に乗っていない・・・19人
最初に乗っていない かつ 最後に乗っている ・・・17人

で、問われている人数の条件が

(A)「最初に乗っている かつ 最後に乗っている」ならば、
答えは、46人。

(B)「最初に乗っている(最後の状態は問わない)」ならば
答えは、46 + 19 = 65人。

「How many people were on the train to begin with?」

という英文を見て、(A)だと思うのはちょっと無理があるように思います。

というのも、

There were some people on a train.(最初)
・・・
Now ther are 63 people on the train.(最後)
How many people were on the train to begin with?

最初の状態に言及しているのは過去形
最後の状態に言及しているのは現在形
で、問いの時制は過去形

were on the train」な人の人数を問うているのであり、現在の状態については言及がないので、「最初から乗っていた(最後の状態は問わない)」という、(B)の解釈が自然な気がします。(英語が得意な人の意見がほしいところ・・・)

じゃあ、この設問と回答は、結局どういうことだったのか?

それは単に、

「うっかりものの先生が、あまり良くない問題を作ってしまった」

というだけなのではないかと・・・。 つまらない結論ですみません。

テーマ : 算数・数学の学習 - ジャンル : 学校・教育

コメント

No title

その46人だって最初の最初は乗ってなかったはず
答えはゼロ人

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