WBC不参加と大東亜戦争

2012年7月21日午前のGoogle急上昇ワード
1位 wbc不参加
WBC不参加が急上昇ワード

急上昇の理由: プロ野球選手の労働組合である日本プロ野球選手会が、2013年3月に開催予定のワールド・ベースボール・クラシック(WBC)への不参加を発表したため。

ソースはこちら↓

埋められなかった溝…日本球界の孤立化の懸念も:イザ!

決勝戦での視聴率が36、4%(関東地区)に達し、日本中を歓喜の渦に巻き込んだ3年前のWBCは、今も記憶に新しい。しかし、来春に迫った次回大会について選手会は不参加という決断を下した。
(中略)
収益分配の不均衡は確かに重要な問題だが、金銭には変えられぬ「日の丸の重み」の大切さにも、選手会は目を向けるべきではないか。(浅野英介)

ゴールデンタイムの中継もすっかり減って、人気下降気味のプロ野球、WBCみたいな人気イベントに参加しないでどうするんだ!

って最初は思った。浅野英介氏と同様、金じゃないだろ?、と。

でも、ちがうぞ。「配分が少ない」とかそんなレベルじゃない。MLBのやり方のえげつなさは、こちらを読めばよく分かる↓

WBC問題 - 日本プロ野球選手会 公式ホームページ

WBCで入るスポンサー料はごっそり(100%)、MLB(米メジャーリーグの組織)がもっていきます。

例えば、日本企業が日本人に向けて「アサヒビールはWBC日本代表を応援します」的な広告(とお金)を出した場合でも、その広告料はすべてMLBへ流れて、日本代表には1円も入らないという風なルールになっています。不平等だろうが決まりは決まり。

幕末に結ばされた不平等条約を彷彿とさせますね。

オリンピックだって、サッカーのワールドカップだって、代表チームのスポンサー権や代表グッズのライセンシング権は、代表国の組織に帰属させるのが当たり前で、WBCの状況はかなり異常です。

というのも、オリンピックやワールドカップは、IOCやFIFAといった国際団体の主催によるものですが、WBCはアメリカのMLBが主催している、いわば一国が興行主の大会のようなもの。

もちろん条件はMLBが勝手に決めればいいと思います。日本代表は雇われ客寄せパンダみたいなもんです。儲けのほとんどは興行主へ流れる。

それはそれでいいと思います。でも、その程度の私的大会にもかかわらず、

ワールド・ベースボール・クラシック - Wikipedia

(2005年のいきさつ)
しかし、MLB機構は参加を保留するNPBに対し、改めて参加を要求し、もし日本の不参加によりWBCが失敗に終わった場合、日本に経済的補償を要求することを通達。更に、WBCへの不参加は「日本の国際的な孤立を招くだろう」と警告した。

な、なんなんだ、この理不尽さ。

屈辱的な条件か、徹底的な対立かの二択をせまる。まさに、ハル・ノート。

人には、つっぱらなきゃいけない時がある。

さいわい、今回は戦争にはならない。私的大会に参加しないだけのことです。

日本プロ野球選手会の決定、そしてその交渉術に拍手を送ります。

そして、できれば、日本プロ野球選手会の「WBC問題」のページを英訳して、アメリカ人も読めるようにしておいてもらえないでしょうか。アメリカで活躍するサムライたちが戦いやすくなりますように。■

[2012年7月21日追記]
MLBのさじ加減で開催・運営されている大会だと思えば、まあ納得がいくという話↓
WBCは国際大会ではありません

テーマ : プロ野球 - ジャンル : スポーツ

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